nobody hurts

May 31, 2010

20100531

古さの夕べにつまみ上げた褪せた茶色に華やいだ残照と、電機熱のうなりと自然の文明にたなびいている暗号に透けている鼓膜と髄液の振動と、印象にに整う液状化した論理の骨子と具体的な名称から溶け出した体験の装いと、装いの裸体の何げのない体験を描く弧が辿る横顔の輪郭線。


体験の横顔で整っている印象の弧を描いている夕べの昏さと、雑音に浮かび上がるないがないままのものを見ない視力に対して無力な純粋な執着と、ぼうっとしている装いの裸体を着こなしている焦点距離で測っている柔らかな形に対して盲目な色彩と、速度線を伴って現れる音響と廃墟のだいたい今ごろ。


廃墟を満たしている五感と、五感によって拾われなかった感受に引き立つ全身の縁の原因と結果が単一であるひとがたの球体の美しい女の横顔の弧を描く輪郭線の推力と、秒針の回転と、惑星の曲率と抱き合っている軌道と、本来ならばそこにない筈がない気がしない沈黙で俯いている印象の死角。

May 30, 2010

20100530

梅雨寒の鉱山の五月の錆びた線路沿いの遠景と、命の形をした鏡の心と皮膚の最前列と、工具の手入れをしている同僚の映像のない笑い声に揺れる淡色の影と傾いだ床板と、いつも昨日というものがない一日と、もしくはいつも一日というものがなかった昨日。


いつも一日というものがなかった昨日と、今日というものしかない明日と笑い声の影と同僚の工具の切れ味に結晶した刃と、表面の液体の肌理で握り締めている熱を定義しない汗と、発色の異なる反応に刻んだ瞬きと、傾いだ床板と遠い拍手と単色の迷彩と、指先や手首や関節で考えている縮尺と間合い。


まぶたの形で流れ込んでくる足取りと幹線道路と鉄道の駅と鉱山の梅雨寒と、肉体の果ての風通しに絶えず目の裏から膨らんでいる自由と紙一重の完全に単色の街並で電話をかけている笑い声の影絵と、自分の無表情な背中を裏側で抱いている肩から腕への流線と指先を支えている背中。

May 28, 2010

20100528

手の平の夏の滴の形をした落下と、内側に向けて零れている集中力と、舌先で既に温かい木霊の前触れを転がしている相づちと、純粋な執着と詠みかえられた目の前の景色と、微笑むほどに苦味が良い甘さ。


点線のような汗と、斜線のようなまばたきと、下線のような靴底と、視線のような運動と、環状線のような天気と、太陽光線のような木蔭。


実際の日付の予定に寄り添った思い思いの巧みな放心と、それぞれまんべんなく形の内側と外側で擦れている眼差しと、いびつな球体の姿勢で人体を感じている循環系と、筋肉のしなやかさで走っている文字と、意味の持久走と、瞬発力の描写と、文法の弾力と、印象に肉薄した脱出速度と、実感の重力。

May 27, 2010

20100527

上着の雨の車輪に触れる回転と、道端で濡れている髪の毛が風速を展開している地形図と、道路脇の店先の軒下の五月の奥行きで加減を調整している光りの変化。


握り締められた小銭みたいな気持ちで弾を込めている日付変更線と、足音を追いかけている階段と、踊り場で踊っている振り向きざまの踊りと、単調さの反復に彫り込まれていく上昇と落下の伸びしろ。


左右に振られては位相を検討している音場と、可聴域の静寂と、可聴域外の静寂と、一部屋の笑っている映像の記憶だけに合わせて無言で唇を動かしている酸素と、びしょ濡れの体内と快適な室内と、線描と点描を同時に行っている雨。

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